拙著『環境を批評する 英米系環境美学の展開』の紹介@『フィルカル』Vol. 5 No. 3

なにか発表したときはちゃんとここに記録を残そうと思い立ったので、年末12月に出版された『フィルカル』Vol. 5 No.3について。この号のなかで、「新著小特集:環境美学」として拙著『環境を批評する 英米系環境美学の展開』についてのわたし自身による解説、および坂東晴妃さんによる書評「青田麻未『環境を批評する 英米系環境美学の展開』(春風社、2020年)書評 サウンドスケープ概念の観点から」が掲載されています。

つまり今回の特集以前に、そもそも単著を刊行したということです。拙著の細かい目次などはこちらからご覧いただけます。Amazonのリンクは以下。


『環境を批評する 英米系環境美学の展開』は、2018年3月に東京大学にて博士学位を取得した論文を大幅に改稿して成立したものです。博士号取得から拙著の第一稿を完成させるまでのあいだに1年9ヶ月程度の時間があったので、そのあいだに考え直したこと、新しく考えたことも盛り込まれています。また刊行に当たっては、東京大学学術成果刊行助成を受けています。

英米系環境美学とは、1960年代後半以降、当時の英米系美学における自然美の無視、またますます深刻化していく環境問題への美学からの応答として興り、現在では自然環境に限られないさまざまな環境の美的鑑賞について議論する分野となっています。拙著は、この分野の位置づけ、成立の背景、さまざまな論者が提示する個々の理論の解釈などいわば思想史的アプローチを交えつつ、〈環境の批評とはいかなる営みなのか〉を明らかにする独自の理論を提示するものになっています。

環境の批評ってなんだろう?という方にはぜひ拙著を読んでいただきたいのですが、今回の『フィルカル』の記事では拙著全体を俯瞰しているものなので、いきなり本を読むのは…という方にはぜひまずこちらをご覧いただいて、全体を掴んだうえで気になるところから拙著本体を読み始めていただくということもできるかと思います。

すでに拙著に関して所属している研究会で検討会など開催していますが、美学者に限らず建築系の研究者の方など、広く「環境」に携わる方にお読みいただいております。学術書ではありますが、環境を美的に=感性を通じて経験するとはどのようなことなのか、そして個々に異なる環境経験をどのようにすれば共有しあうことができるのか、といった問題意識は、研究者に限らず世界のなかで生きるわたしたちみなに関係しうるものだと考えています。

2020年11月にナンバユウキさんの「美学ラジオ」にご招待いただいた際に、環境美学の面白さについてざっくばらんに語っているアーカイブもありますので、この分野がどのように自分の生活につながるのかピンとこないという方にはぜひこちらも聞いていただければと思います!

サボっているあいだにいろいろと宣伝が渋滞していますが、今後はちゃんと更新します…なんなら過去の活動についても振り返りつつ記録していければいいな。できるかな。

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