about me

美学研究者・青田 麻未のホームページです。

2018年3月、東京大学で博士号(文学)取得、

2018年4月より、日本学術振興会特別研究員(PD/成城大学)として研究に従事しています。

現在の研究題目は「人間環境の批評についての理論構築ーー居住者・観光者の環境美学ーー」です。

たとえば、浅草の街にはたくさんの観光者があふれかえっています。誰もがなんらかの美的な快を求めて、浅草にやってくる。赤色が映える浅草寺や、隅田川とスカイツリーの青のコントラスト。また日本初のバーと言われる神谷バーで飲むデンキブランは、ふつうの飲酒とはちがう特別な経験を与えてくれるかもしれません。観光者の多くは、カメラを携えて、浅草の街を歩いていきます。これに対して、居住者の多くにとって浅草寺は見慣れたもので、わざわざカメラを向けるものではないかもしれません。その代わりに、長年この街のなかを歩き回ることで見つけた、じぶんだけのお気に入りの場所を知っているかもしれない。あるいはただ隅田川を眺めるのではなく、川沿いを走りながら、季節ごとの花々の変化を楽しむかもしれない。

わたしは、同じ環境にいても立場ごとに異なっている美的経験の諸相を捉えたうえで、個々の立場のひとびとが協働してある環境の美的な価値を評価(=批評)していくことがいかにして可能となるのか、そのメカニズムを説明する理論を提示するために研究を行っています。

この研究は、以下の3つの点で重要な研究であるとわたしは考えています

・美学研究として:個々の立場からの美的経験を勘案するというわたしの着眼点は、英米系環境美学のこれまでの展開に対する思想史的研究を通じて獲得されたものです。そのため、この課題を遂行することで、環境美学研究に新たな一手を打つことができます。

・環境倫理との関連:環境の美的価値を多様なひとびとが議論する際のモデルを提示することで、環境に関する意思決定に際しての美的価値の具体的な活かし方を明らかにできます。

・社会への還元:地域芸術祭の資料研究・フィールドワークを通して理論を検証・改訂していくことを通じて、美学と社会のつながりの一例を示すことができます。直接的には地域芸術祭に関係するアーティストやキュレーターあるいは行政関係者に対して、ひいては芸術祭に限らず地域おこしと呼ばれる取り組みに関心を寄せるひとびとに対して、環境の美的な側面を評価する際の考え方や方法論を提供することが期待できます。

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そのほかの研究関心として、

・アイドル(特にハロー!プロジェクト)の評価実践を考えること

・小原流の実践を通じて、いけばなにおける自然美と芸術美の関係を考えること

があります。

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